戸沢中学校だよりNo43  2010 1.19

文責 清水 国昭

 
風薫る学びの庭 
 

 

 

 

 

 

 


 「有終の美」を飾る 3学期が 始まりました。

 

 

平成22年が幕開けしました。19日には3年生PTA主催の合格祈願餅つきが行われました。これからは私立高校、公立高校の入試が正念場を迎えます。学校では一人ひとりの合格に向けて、学習、面接練習等にしっかりと取り組んでいきますので、ご家庭でも支援をお願いいたします。3学期は48日のみの登校。一番短い期間に、一番大切なことがぎっしり詰まった学期です。一日一日を大切に過ごしていきたいものです。

 

 

 

 

 


(Photo:乙夜塾、名高伝承クラブの皆さんから頂戴した門松

「2学期・学校評価保護者アンケート」結果 ・ まとめと考察 

 

 大変お忙しい中、アンケートにご協力いただきありがとうございました。全PTA会員数125名のうち119名から提出いただきました。回収率も95.2%となり、保護者の方々の本校の教育に対する関心の高さに改めて感じ入った次第です。今回はこの紙面で、保護者の方々から頂戴した2学期(8月〜12月まで5か月間:登校日84日・給食回数76回)の教育活動全般についての貴重な意見を紹介します。

 

頂戴した意見は、3学期の学校経営、さらには平成22年度の教育課程を策定するための重要な参考資料となります。貴重な意見を具体的な形で今後の学校経営に反映させていきたいと考えています。別紙の護者アンケト(P9)、生徒アンケート(P10〜P11)の結果とともにご覧いただければ、わかり易いかと思います。

1〜10の評価項目についての数値はあくまでも大きな傾向を探るための、一つのデータとしてとらえています。自由記述の部分や生徒へのアンケート結果と一緒に検証していきます。

 

※【 】内の数字は4段階評価 A(よく当てはまる) B(当てはまる) C(余り当てはまらない) D(全く当てはまらない)の を併せたパーセントです。

最初の太文字の数字が2学期の分2番目が1学期の分です。

1 戸沢中学校の教職員は、生徒ひとり一人を大切にし、一生懸命教育活動に取り組んで

いる。                      

 【89%:91%】

 

2学期末に生徒に実施したアンケートbP「毎日楽しく学校に通っている」の項目でも、【94%・94%】の評価を占めている。生徒が中学校で楽しく過ごしていることは、保護者が本校職員をしっかりと応援してくださるからだと改めて感じている。この数字に甘んじることなく、今後もさらに「地域に信頼される学校」を目指して、一人ひとりの生徒と真摯に向き合い、職員一丸となって取り組んでいきたい。

 

・先生方に恵まれていると思います。一緒になって子どものことを考えてくれます。

 ・進路指導や英語検定など、一人ひとりの希望に応じて対応していただき、大変ありがたく思っています。

 

2 戸沢中学校は登下校の安全指導、毎月の安全点検等生徒の安全に十分配慮している。 

 

      【94%94%】

 

  全10項目の中で最も評価が高く、「安全・安心な学校づくり」が学校教育の基本であることが再確認された。本校の生徒の自転車利用率は、間違いなく最上地区でトップである。雨の日でも合羽を着て自力で通学する姿は、本校の自慢である。

 

しかし、通学の範囲も広く、1学期は自転車で登校中の事故もあった。毎日のことであり、だからこそ「自転車には自分の命を載せている」という油断しない決意が必要である。今後もルールを守って乗るように指導をしたい。保護者の方々からも毎日の声がけをしっかりとお願いしたい。登校日以外のヘルメット着用については後述する。

 

・安全指導では、毎朝、校門の前に立って県道の横断を見守ってくださることはすごいことだと思い、感謝しています。

 

 

3 戸沢中学校は、地域に開かれた学校づくりを実践している。              

92%85%】

 

授業参観の時は、壮行式も一緒に計画し、学校の教育活動全般を総合的に見ていただくように工夫している。また、今年度の新企画として、授業参観日に保護者による給食試食会を年2回企画し、実施した。2学期は917()に20食の限定で行い、大変好評であった。

 

  また、地域の学校づくり推進委員(「戸沢中学校の教育を語る会」)にも、授業と共に壮行式も参観していただいている。できれば学校給食も味わって欲しいと考えている。

 

2学期の最大の行事、学芸発表会に約120名もの保護者・地域の方々の参加があり、作品展示にも地域のたくさんの方々が出品してくれたのも、まさに地域の力である。今後も、学校から一方的な情報発信だけでなく、地域からも参加していただけるような両双方の関係を大切にしたい。

 

・中学校として初めての給食の試食会は、小学校1年生以来だったので、とてもうれしく楽しい一時でした。

・先生方も地域の方々が来校されたとき快く迎えてくださるので、活動がスムーズに進み、生徒と地域の方々がお互いに有意義な時間が持てていると思います。

 

4 戸沢中学校はさまざまな工夫で、生徒の学力を伸ばす努力をしている。 

 

                                【86%90%】

 

  昨年度より、少しずつ伸びてきていて、10項目の中で4番目に評価が高い。英語、数学の重点教科においては、TT指導や3クラスに分かれての授業、また今年度は村雇用の講師2名の配置等大きな進展があった。

 

基礎基本テストは、昨年まで年3回の実施だったが、今年度は漢字・計算・英語を2回ずつ年6回実施し、ごく基礎的なことは80点の合格ラインに達するまで繰りかえし

練習させるように学校全体で取り組んだ。

 

定期テストに向けての学習会、長期休業中の課題点検、夏休み中4日間にわたる3年生を対象とした中央公民館での学習会、英語検定や11月からの受験対策学習会等で生徒のやる気も徐々に芽生えてきている。

 

今年度も、英検の全校受験を初め全国的な規模で行われる検定試験に積極的に挑戦さ

せている。

◎検定合格者 英検 準2級 3名 : 3級 11 : 4級 8

     漢検           3級 3名 :  4級 10名 5級:11

     数検          3級 9

 

学校での具体的な取り組みが、生徒一人ひとりのさらなる学力向上にしっかりと反映されるように努力していきたい。

 

・定期テストの他にも基礎基本テストを実施することは、大変良いことだと思います。何か課題が

ある方が生徒もやる気を出し、努力すると思います。

・数学や英語の検定などある程度強制的にしてもらっては、だめなんでしょうか。自分のためにも。

・漢字検定にもっと力を入れてもらいたい。

・苦手な教科は、一度つまずくとわからないままになっているようです。

・学力面では、各種の検定試験についてはもっと力を入れてほしいと思います。

・教科毎の点数の開きが目立ちます。わからないところは今の内に修正してほしいのですが・・・。

・学校では生徒の学力を伸ばす努力をしているようですが、個々の生徒にはその努力の成果が見ら

れないようです。

・教え方が理解できない教科があるようです。うちだけかもしれませんが、特にできない教科は補

習とかしてほしい。

・学力の点で、その成果が出ているのかわかりづらい。

・学校側、先生方のご配慮に感謝しております。点数につながらない我が子の努力不足に親も申し訳なく思っています。

 

5 戸沢中学校の生徒は生活リズムをきちんと保ち、規則正しい生活を送っている。

 

   【75%78%】

 

 1学期の評価では特に1年生の保護者から中学校生活の忙しさに驚いた、という意見や感想が多くありました。様々な学校行事や各種大会等への参加でかなり疲れている様子だということでした。しかし、2学期のアンケ−トでは、学校生活に慣れ、体力が付いたこともあるのか、1学期のように体力的に心配されるという意見はありませんでした。学校でもさらにゆとりのある計画を考えていきたいと考えます。

 

 特に家庭での生活で、テレビやインターネット等に費やす時間が多く、家庭学習に手が回らない状況も浮かび上がっている。家庭での生活もしっかりと律していくことが必要である。

 

・自宅でパソコン、テレビの時間が多く、寝る時間がとても遅く心配である。

・勉強の仕方がわからないのにテレビ、ゲーム、CDに費やし、特にテレビの時間が長く、困っています。この前村のPTA研修で講演した東北大学の田澤先生の所に相談に行った方がいいのではと思っています。

 6 戸沢中学校の生徒はあいさつがしっかりでき、互いに思いやりを持って生活している。                           

 

 【59%60%】

 

2学期は総じて、落ち着いた生活ができたと考えているが、「あいさつ」「思いやり」についてはいつも話題になっていた。10項目の中でも9の家庭学習に次いで2番目に評価が低い。あいさつの声も小さく中学生らしい元気さ等が足りないので、もう少ししっかりしてほしいという声が大半である。

 

生徒アンケートaB5「大きな声でしっかりあいさつしている」は【77%:80%】で、生徒の評価との間に大きなギャップが見られるのも特徴的である。

 

学校では2カ月に一度全校生徒に「学校生活アンケート」を取り、生徒個々の悩みやいじめ等がないかも拾い上げ、生徒と面談をしている。生徒アンケートbP4「学校はあなたの悩みや心配事をしっかりと受け止めてくれる」は【75%:78%】の評価であった。

 

また、からかわれたり、いたずらされたりした経験がある生徒も全体の3割近くいる。学校生活にうまく適応できないでいる生徒もおり、今後もさらに心を砕き、個を大事にした指導をしていく所存である。何か相談事がありましたら、いつでも遠慮せずに連絡をお願いしたい。

 

残念ですが小学校の頃よりあいさつする子が減ったような気がします。学年が上になるにつれて。

・育成部の係をさせていただきましたが、とにかく声が小さく、はっきり元気にあいさつできる生徒はわずかでした。とても残念です。

・以前から積極的なあいさつができない事が指摘されているが、いまだに同様な気がする。

・全ての人に平等に接することができればと思いますが、やはり難しいです。大人も難しいのですから。今やらなければならない事をしっかりやれば、もっと学校が楽しくなると思う。

・あいさつは生徒は元より、保護者ですらあいさつをきちんとできないからではないかと感じる。

・個人差やその日その日の気分を左右する様々な出来事があると思うのですが、テンションが上がっていようが下がっていようが、地域の知っている人であれば、また、学校敷地内であればあいさつのことばを交わした方が気持ちよく過ごせるのではないでしょうか。そのような体験が重なれば自然とことばが出てくるかも・・・。

 

7 戸沢中学校の生徒は互いに関わりを持ちながら、自分をさらに高めようとしている。

58%72%】

 

この項目は今年度初めて取り入れたものである。私たちは一人で生活することは全く不可能である。必ずでどこかで誰かの世話になっている。生徒は毎日学級、学年、部活動等集団との関わりの中で、他者と切磋琢磨し合い自分を磨いている。この項目で生徒一人ひとりのさらに伸びようとする意欲・姿勢を評価してほしい、と願っている。

 

本校の生徒は言われたことはするが、それ以上のことに対して自ら工夫し、より高い目標を持ってさまざまなことに取り組むことがやや苦手である。また、あまりに周りを気にしすぎたり、相手に迎合したりする傾向はないだろうか。

 

・全校的に見れば当てはまると思いますが、個々に見れば自分たちの見える範囲ではまだ物足りなさを感じるところもあります。

・子どもたちは皆前向きにそれぞれ努力していると思います。友達思いで、親切な子が多いと感じています。

8 あなたのお子さんは学校の諸活動(学習、部活動、生徒会活動、学校行事等)に意欲的に、生き生きと取り組んでいる。        

       82%88%】

 

10項目の中で4番目に評価が高い。2学期は大きな行事(地区新人大会、北ブロック大会、県新人決勝大会、合唱コンクール・学芸発表会、、村音楽発表会等)が盛りだくさんであった。生徒アンケートbQ「目的を持って学校生活を送っている」の評価も【84%:88%】であり、保護者の評価数値とほぼ一緒である。さまざまな活動の成功が、生徒に成就感を与えたものと考える。2学期間の保護者や地域の方々の絶大なご協力に感謝したい。

 

・部活動のことですが、もう少し、学校の体育館の使用の仕方を考えてほしい。卓球部ばかりでなく、バレーボール部と交替で使用させるなどしてほしいです。

・次から次へと行事や大会、テストと続きますが。子どもたちは良くこなしていると思います。

・部活で家庭でも子どもの向上心を上げようと努力しているが、一向にその気配がない。部活に参加できない場合の連絡もない時があると聞く。生徒、教師間で共有された情報交換が必要ではないか。

 

 

9 あなたのお子さんは勉強の仕方がわかり、家庭学習に一生懸命に取り組んでいる。

 

53%50%】

 

  全項目の中で一番評価が低く、常に本校の大きな課題となっている項目である。アンケートの文章表現の部分もこの項目については、ほとんどないようであった。

 

一方、生徒へのアンケートbV「授業中は教師の話を真剣に聴き、きちんとノートを取っている」の評価は、【95%:90%】,bW「教師はわからないところをわかるまで教えてくれる」の評価は【88%:83%】であった。bP2で「家庭学習が身につき、宿題は家庭できちんとやっている」と答えたのは【82%:83%】である。生徒は自分たちとしては、学校でしっかり学習し、家庭学習もやっていると自負していると受け取れる。

 

しかし、この項目は特に生徒と保護者の評価に大きなギャップが見られる。生徒はこれで十分と思っていても、親はまだまだ足りないと感じている。定期テスト前の家庭学習時間調査でも、本校の生徒の学習時間は徐々に延びてはきている。しかし、学習は付け焼き刃だけで済む簡単なものではない。今後も、学校の授業だけでなく、家庭学習もさらにしっかりやっていく体制づくりが必要である。

 

・苦手教科は一度つまずくとそのままになっているようです。先生方からもアドバイスしていただきたいです

・部活動には意欲的に取り組んでいて安心している。学校での授業は問題ないと思うが、自宅での学習は意欲的に取り組めていない。

・家庭学習には頑張って自分なりに取り組んでいるようですが、宿題以外はやらないような気がします。

 

 

10 あなたのお子さんは地域の活動に積極的に参加し、地域に貢献しようとしている。

75:61

 

戸沢中学校の教育目標の第3番目に、「目指す生徒像」として「郷土を愛し、地域に積極的にかかわり、地域に貢献できる生徒」を掲げている。戸沢村の子どもたちは文字通り地域の中で、育まれ成長している。

 

2学期は、生徒が地域に出向いての活動が多かったため、評価が上がったものと考える。今後も各地区の通学合宿の手伝いや祭り・行事への参加、吹奏楽部の清流園でのクリスマス演奏会、全校ボランティア(清流園、まごころ荘、グループホーム燦々、古口駅、津谷駅等)に中学生がたくさん参加できるように積極的に働きかけていきたいと考える。

 

今年度初めて実施した親子ボランティア活動については、驚くほどたくさんの貴重な意見を頂戴した。皆さんの共通意見として次の項目で別途取り上げる。

 

 ・子どもたちで協力していろんなものを創り出していったり、親子で一緒に活動することでお互いを知ることができたり、友達の親を知ることができたりして、良い体験だったと思います。

 

 

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 ★その他 本校の教育に関する意見・要望等についてお答えします。

 

☆親子リサイクル活動

 

・親子リサイクルについて、いろいろな意見もあると思いますが、やって良かったと感じていま

す。実施時期、方法等検討が必要です。

 

 当日は初雪が降り最悪の天候でしたが、思った以上に保護者の評価が高かったと感じました。神田小学校の文化祭とも重なり大変であった、というご意見も頂きました。また、もう少し地域の方に周知した方がたくさん集められるのではないかというアドバイスもありました。

来年度に向けて期日、方法等はさらに検討し、可能ならばPTAの主催で実施する予定で考えています。

 

☆登校日以外のヘルメット着用

 

・地域の声として自転車のヘルメットは登下校時に限らず休みの日も被らせて安全を確保した

いという意見があります。このことについて賛同し協力して頂けますか。(アンケート12

 

 保護者の意向を知るため、今回は新たに項目を起こして意見をお聞きしました。このことは、昨年9月の「戸沢中学校の教育を語る会」の中で、ぜひ考えていきたい項目として出てきたものである。各家庭の自主性に任せてもいいのではという意見の反面、安全確保のためには、ぜひ地域・学校全体で取り組んでいきたいという前向きな意見も多く、心強く感じました。

しかし、学校として強制することは、正直かなり難しいと言わざるを得ません。地域・学校の努力目標として命を守るという観点から、各保護者も啓発してみんなで取り組んでいこうと考えています。

 

 

☆リーダーの育成

 

・行事によって、リーダーとなる子が決まっている。目立たない子は何処までも目立たない。全ての子が表に出られるようなチャンスを与えてほしいと思う。将来、社会に出たときに必ず役立つと思う。

 

戸沢中学校では一人ひとりの生徒に「付加価値を」付けることを目指しています。生徒の性格や個性等もあるでしょうが、様々な分野でいろんな生徒が活躍で来るように配慮しています。例えば、生徒会の役員選挙初め、クラスの役割分担、始業式や終業式での意見発表、代表として表彰される場合の生徒等、常に同じ生徒だけでなく、いろんな生徒が活躍できるようこれからも腐心していきたいと考えます。

 

 

☆辞書の活用

 

・辞書を引く習慣が身についていないような気がします。

 

小学校卒業時に記念品として村から英和辞典を頂きます。単価1200円もする立派な物で、後ろには和英辞書として使える部分も付いています。一方、英語の教科書巻末の付録に全ての新出語句がアルファベット順に記載され、日本語訳も施されています。こういう状況では、特別に辞書を引く必然性は余りありません。ですから、授業の中で意図的に辞書を引いて意味や使い方をチェックする必要があると思います。覚えたり練習したりする時間を確保する中で、毎回とはいかないにしても少しでも辞書を身近において、使いこなす指導も検討したいと思います。これは、国語の辞典についても同じです。ありがとうございました。

閑話休題。明治時代の話。英語の単語Dictionary(辞書)を覚えるとき、「字引く書なり」と何度も言って書いて覚えたという逸話もあります。因みに、私の覚え方もこの方法です。

 

 

 

 

平成21年度2学期・保護者アンケ−ト結果

 

 

平成21年度2学期・生徒アンケ−ト結果