戸沢中学校だよりNo39 2009 8.28 文責 : 清水 国昭
☆ 大きく成長する2学期が いよいよ 始まりました。
新庄祭りも終え、秋の気配が一段と感じられる季節になりました。2学期は1年の中でもちろん一番長い学期。12月25日までの長丁場(登校日84日、給食76回)です。9月上旬には各学年行事(1年:神室少年自然の家宿泊学習 2年:修学旅行 3年:職場体験学習)が企画されています。残暑はまだまだ続きそうです。体調をしっかり整えて、さあ出発しましょう。
(Photo:看板に向かって成長し続けるアサガオの緑のカーテン)
「1学期・学校評価保護者アンケート」結果のまとめと考察
大変お忙しい中、アンケートにご協力いただきありがとうございました。昨年度からマークシート方式を取り入れました。保護者の方々から頂戴した1学期(4月〜7月まで4か月間)の教育活動全般についての貴重な意見を、この学校だよりで紹介します。
今後はさらに具体的な形で、2学期以降の学校経営に反映させていきたいと考えています。別紙の保護者アンケート(P8)、生徒アンケート(P9)のグラフとともにご覧いただければ、わかり易いかと思います。
1〜10の評価項目についての数値はあくまでも大きな傾向を探るための、一つのデータとしてとらえています。自由記述の部分や生徒へのアンケート結果と一緒に検証していきます。
☆【 】内の数字は4段階評価 A(よく当てはまる) B(当てはまる) C(余り当てはまらない) D(全く当てはまらない)のA Bを併せたパーセントです。
1 戸沢中学校の教職員は、生徒ひとり一人を大切にし、一生懸命教育活動に取り組んでいる。 【91%:A24%・B67%】
1学期末に生徒に実施した同じアンケートbPでも、【94%:A32%・B62%】の評価がを占め、保護者の見解とほぼ同じである。この数字に甘んじることなくさらにひとり一人の生徒に真摯に向き合っていきたい。今後もさらに地域に「信頼される学校」を目指して、職員一丸となって取り組んでいきたい。
・教職員の方々には何もいうことがないくらい感謝しています。これからも頑張って下さい。
・おそらくつまずくであろうと思っていた英語を、苦手と思わず取り組めているので、指導の成果だと思います。
2 戸沢中学校は登下校の安全指導、毎月の安全点検等生徒の安全に十分配慮している。 【94%:A26%・B68%】
全10項目の中で最も評価が高く、安全・安心が学校教育の基本であることが再認識された。本校の生徒の自転車利用率は間違いなく最上地区で一番である。天候にかかわらず自力通学する姿にエールを送りたい。
しかし、1学期は自転車で登校中の事故もあり、自転車の乗り方についても油断しない決意が必要である。「自転車には自分の命を載せている」と言う意識が低いような気もする。今後もルールを守って乗るように指導をしたい。保護者の方々からも毎日の見届けをお願いしたい。
・毎日、学校前で安全指導を行っているので感謝しています。
・登校の時は今、一人で行っています。時間に遅れて友達を待たせるのが悪いからとの本人の意見です。学校に着いたか心配はありますが、先生が校門の前で毎日安全に子ども達を見守っている姿に感謝しています。ありがとうございます。
3 戸沢中学校は、地域に開かれた学校づくりを実践している。 【85%:A25%・B60%】
授業参観の時は、壮行式も一緒に計画し、学校の教育活動全般を総合的に見ていただくように工夫した。また、今年度の新企画として保護者の給食試食会も同じ期日に実施し、15食の限定であったが好評であった。2学期は地域の学校づくり推進委員(「戸沢中学校の教育を語る会」)にも、授業と共に壮行式も参観していただき、できれば学校給食も味わって欲しいと考えている。今後も、「生徒の活動の様子ががわかる、見える」ようにさらに工夫したい。
4 戸沢中学校はさまざまな工夫で、生徒の学力を伸ばす努力をしている。 【90%:A20%・B70%】
昨年度より、少しずつ伸びてきていて、10項目の中で3番目に評価が高い。英語、数学の重点教科においては、TT指導や3クラスに分かれての授業、村雇用の講師2名の配置等大きな進展があった。また、基礎基本テスト(漢字・計算・英語を2回ずつ)を年6回実施し、ごく基礎的なことをしっかりと身につけさせるために、各自記録をとらせたことも今年の大きな取り組みである。定期テストに向けての学習会、夏季休業中の課題点検、4日間にわたる3年生の中央公民館での夏季学習会等で生徒のやる気も徐々に芽生えてきている。今年度も、全国的な規模で行われる検定試験にもっと挑戦させたいし、英語検定については全員受検させる考えである。学校での具体的な取り組みが、さらなる学力向上に反映されるようにしていかなければならない。
・いろいろな取り組みを工夫しながら、生徒の学力を伸ばそうと頑張ってくれていると思います。
・個人的に学力を見て、その生徒にあった指導もできればして欲しいと思います。
・部活動も大事ですが放課後なども利用して、わからない所など教えて欲しいです。
・親はテストの点数を見て理解しているのか判断しているので、点数が悪い科目は強制的に補習と
かして欲しい。
5 戸沢中学校の生徒は生活リズムをきちんと保ち、規則正しい生活を送っている。 【78%:A9%・B69%】
特に1年生の保護者から中学校生活の忙しさに驚いた、という意見や感想がありました。さまざまな学校行事や各種大会等への参加でかなり疲れている様子も浮かび上がっています。体力的なこともあり心配がより増幅されているような気もしますが、学校でももっとゆとりのある計画が必要だと痛感しています。
・早寝した分、早朝起きて宿題をしていることが多いです。このままのペース配分で大丈夫なのか心配になります。
・戸沢中だけでないと思いますが学校生活(学習、部活、自学)がとても忙しいものだと感じます。学習以外にPCなどやることがあって、今の子ども達は大変だと思います。強い精神力で乗り越えていかなければならないのでしょうが・・・
・春から陸上の早朝練習、授業終了後、部活動。帰宅後練習し、勉強等すませると夜11時頃になる毎日。土、日に他校との練習試合等で、休養が全くないようです。本人は意欲的に頑張っているようですが、少しはゆとりある環境も必要ではないでしょうか。
6 戸沢中学校の生徒はあいさつがしっかりでき、互いに思いやりを持って生活している。 【60%:A7%・B53%】
1学期は総じて、落ち着いた生活ができたと考えているが、「あいさつ」「思いやり」についてはいつも話題になっていた。10項目の中でも9の家庭学習に次いで2番目に評価が低い。声の大きさや中学生らしい元気さ等が足りないので、もう少ししっかりできないかと言う偽ざる声である。
学校では2カ月に一度全校生徒に「学校生活アンケート」を取り、生徒個々の悩みやいじめ等がないかも拾い上げ、生徒と面談をしている。生徒アンケートbP4「学校はあなたの悩みや心配事をしっかりと受け止めてくれる」は【78%:A23%・B55%】の評価であった。また、bP6「あなたは自分の学級が楽しいと感じている」は【82%:A39%・B43%】である。
からかわれたり、いたずらされた経験がある生徒も全体の2割近くいる。学校生活にうまく適応できないでいる生徒もおり、今後もさらに心を砕き、個を大事にした指導をしていく所存である。何か相談事がありましたら、いつでも遠慮せずに連絡をお願いしたい。
・あいさつがきちんとできる生徒と全然できない生徒の差がありすぎる。大きな声ではっきりあいさつができる子どもを見ると気持ちがいいし、前向きに見える。
・あいさつはしっかりとできてないように思えます。自分から進んでしようとする姿勢や声も小さくもう少し努力が必要かなと思います。
・戸沢中の生徒はいつも笑顔で元気なあいさつをしてくれる、とみんなからいわれるようになってもらいたいと思います。私たちも気をつけながら見守っていきたい。
・ここ1〜2年あいさつができていなように感じる。授業参観などで学校に入っても自分からする子が少ない。特に言えるのは、部活単位に違いがある。
・以前と比べ先生方も生徒も余り元気のないような気がします。思いやりという点についても、個人個人で気がつかなければ人を思いやることはできないと思います。
7 戸沢中学校の生徒は互いに関わりを持ちながら、自分をさらに高めようとしている。 【72%:A3%・B69%】
本校の生徒は言われたことはするが、それ以上のことに対して自ら工夫し、より高い目標を持ってさまざまなことに取り組むことがやや苦手である。あまりに周りを気にしすぎたり、相手に迎合したりする場面はないだろうか。特に学習についてはそのことが顕著に現れている。この項目は今年度初めて取り入れたもので、生徒一人ひとりがさらに伸びようとする意欲を評価してほしい、との思いからである。
・いろいろな性格や違った考えを持っているのは当たり前で、それをお互いに認め合って調和していく雰囲気がもう少しあればよいのではと思います。
・自分本位の行動、言葉で相手を思いやる気持ちが足りないと思います。
・生徒間のコミュニケーションについては、グループ間の確執があり、なかなか良好な人間関係を築けずにいるようです。
・先生方が熱心に教育、指導して下さるのに生徒のそのありがたみが伝わっていないのではないかと思います。先生が生徒を思う気持ちと生徒自身が自分を高めようとする気持ちに開きがあるようです。
・自分の悩みを口に出すことがありません。何かあったときほど笑って笑顔で乗り切っているようです。また悪いことをして怒られてもぼくは大丈夫、平気だよという態度をとってしまいます。もっと自分にも頼って欲しいです。
8 あなたのお子さんは学校の諸活動(学習、生徒会活動、学校行事等)に意欲的に、いきいきと取り組んでいる。 【88%:A30%・B58%】
10項目の中で3番目に評価が高い。1学期は大きな行事(春季大動会、地区駅伝大会、地区・県・東北・全国総合体育大会、各大会前の壮行式等)が盛りだくさんであった。生徒アンケートbQ「目的を持って学校生活を送っている」の評価も【88%:A35%・B53%】であり、偶然にも同じ数値であり、高い評価である。さまざまな活動の成功が、生徒に成就感を与えたものと考える。1学期間の保護者や地域の方々の絶大なご協力に感謝したい。
・学校行事、諸活動については先生方に感謝したいです。先生方も一生懸命で、自身の時間を削り子ども達に尽くしてくれています。ありがたいです。中学校生活の思い出として生涯心に残るでしょう。
・意欲的に取り組んでいる子ども達の姿は、大人の私たちに頑張らなくてはという気持ちと力をくれます。
9 あなたのお子さんは勉強の仕方がわかり、家庭学習に一生懸命に取り組んでいる。 【50%:A7%・B43%】
全項目の中で一番評価が低く、常に本校の大きな課題となっている項目である。一方、生徒へのアンケートbV「授業中は教師の話を真剣に聴き、きちんとノートを取っている」の評価は、【90%:A43%・B47%)】,bW「教師はわかりやすい授業を目指し、工夫している」は【89%:A27%・B62%】,bX「教師はわからないところをわかるまで教えてくれる」の評価は【83%:A25%・B58%】であった。生徒は自分たちとしては、学校でしっかり学習していると自負していると受け取れる。
また、生徒アンケートbP2で「家庭学習が身につき、宿題は家庭できちんとやっている」と答えたのは 【83%:A37%・B46%】であり、生徒と保護者の考え方にギャップも見られる。今後も、学校の授業と家庭学習の連動がさらに必要である。
・毎日の部活動で疲れていても、家庭学習は後回しになってしまいます。
・時間の使い方が下手なのか、家に帰ってから計画的に宿題や自学ができず、夜遅くまでかかってしまい、そのため寝るのもとても遅くなる。その繰り返しで毎日とても疲れている感じです。
・家庭学習には頑張って自分なりに取り組んでいるようですが、もっと自分に合う勉強の仕方があるような気がします。先生方からもアドバイスしていただきたいです。
・部活動で帰りが遅くなると、家での学習時間がほとんどできないようです。
・宿題はやるが、それ以外はやらない。勉強の仕方がわからないんだと思います。
・勉強の仕方がわからないようです。わからないところは先生に聞くように話していますが、な
かなかできないようです。
・英語と数学が他の教科よりも良くないので、月に2〜3回とか補習する時間を作ってもらえないでしょうか。
10 あなたのお子さんは地域の活動に積極的に参加し、地域に貢献しようとしている。 【61%:A14%・B47%】
戸沢中学校の教育目標の第3番目に、「目指す生徒像」として「郷土を愛し、地域に積極的にかかわり、地域に貢献できる生徒」を掲げている。戸沢村の子どもたちは文字通り地域の中で、育まれ成長している。今後も各地区の通学合宿の手伝いや祭り・行事に中学生もたくさん参加できるように積極的に働きかけていきたい。
・学校で「地域の活動は優先して協力して下さい」と言って下さってのは、とてもうれしかったです。
・これまでも、地域の行事にはできるだけ参加させてもらっています。これからも、積極的に参加できればと思っています。
・吹奏楽部が戸沢中学校の代表として、地域の行事や施設訪問をして、感動、笑顔、元気を提供し、大会も地域貢献も真剣な練習の元に行っていることを中学校内外の方々に理解して欲しい。
・通学合宿は素晴らしいという大人は多くおりますが、子ども達は何が素晴らしいのか理解してい
ないようです。様々な角度から判断し、様々な考えを聞き判断することが、今の大人にもないた
め、子ども達への押しつけになっていることも理解しようとしない大人が多い。
◎その他 本校の教育に関する意見・要望等についてお答えします。
☆学校のホームページの更新
・ホームページを時々見ますが、一部昨年のままのもあるようです。可能な限り早めに更新していただければより学校の状況を知ることができます。
早速点検し、最新の情報が配信できるようにしていきます。
☆登下校の安全。
・まだノーヘルで自転車に乗っている生徒が見られる。登下校だけでなく、常に被るように指導してくれることを望みます。
登下校の時や部活動の時は学校でも強制的に被らせています。しかし、他の日も常にヘルメットを被ることを強制することは、正直かなり難しいと言わざるを得ません。命を守るという観点で、各家庭でぜひ話し合っていただきたいと思います。
・生徒が登下校する歩道及び自転車の通るところを広く安全なものにして欲しい。
荒川鉄工所の近くのT字路(1年生男子生徒の自転車と車との接触事故発生箇所)の通路が狭く危険なため、津谷駐在、村当局、松坂・名高地区の方々の計らいで側溝に蓋をしてより広くして、生徒が通学しやすくなるようにしていただくことになりました。8月中には工事が終了する予定と聞いています。今後も生徒の登下校の安全に腐心していきますので、よろしくお願いします。また、危険箇所や安全に関することはいつでも学校、教育委員会、駐在等に直接おしらせ下さい。
☆各種検定試験の指導
・英検等に力を入れると言っていますが、具体的な学習のやり方等は見られず、受検数は増加しているが学習は生徒の自助努力となればどうなのかと思います。少しでも見える実践を望みます。
英検については今年度も全員受検させる方針です。10月16日(金)に3年生を対象に、来年1月22日(金)に1,2年生全員を対象に行う予定です。2学期、3学期に授業の中でも過去問題を使って実践演習を行います。ただ学校だけの学習では足りないので、家庭での学習も大事です。その他の検定(漢検、数検、歴史検定)は、各教科の授業時数の関係から授業内でで扱う余裕は正直ありません。各自が問題集を買って取り組むことになります。質問等はいつでも受け付けていますので、今まで同様わからないところはいつでも聞くように指導していきます。
☆地域行事と登校日
・今年の津谷祭りの時には、もう学校が始まっていると聞きましたが、津谷地区では毎年中学校の子ども達を必要としています。どうにかならないのですか。
戸沢中学校は地域との関わりを大事にしています。地域からたくさんの協力を頂きながら、また、生徒達もできるだけ多く地域の行事、活動に参加させたいと考えています。そのために、学校の教育課程も地域の行事に沿ったものにしています。昨年度から、地域からの要望もあり、津谷祭りは学校を休みにしています。今年も8月20日はしっかりと休みになっていますので、ご安心下さい。
☆あいさつ
・ここ1〜2年あいさつができていなように感じる。授業参観などで学校に入っても自分からする子が少ない。
あいさつについてもたくさんの方々から意見を頂戴しました。職員の意見でもあいさつに覇気がないことが話題になります。新生徒会の大きな課題にもあいさつが取り上げられています。また、本校の正面に大きな看板「笑顔、あいさつ、合唱」が掲げられています。溌剌としたあいさつは学校に活気を与えます。あいさつは「相手に・いつも・先に・伝えよう」が基本。学校・地域・家庭全体で育んでいきたいものです。
☆学習時間の確保
・今の家庭での学習時間や勉強内容では高校への進学が心配です。
「放課後の時間を利用して個別の学習指導を」「不得意教科(数学、英語)は強制的に勉強会を」等たくさんの建設的なご意見を頂きました。今年度から基礎基本の着実な徹底を目指し、漢字、計算、英単語について年各2回ずつ計6回の全校一斉基礎基本テストを導入し、生徒に成績表を記録させています。戸沢中学校は学習面での意欲や取り組みはまだまだ甘いと思います。定期テスト前の学習会だけでなく、毎日の学習をしっかり復習していく覚悟が必要です。学校での学習時間(授業や放課後の勉強)の確保と共に、課題となっている家庭学習もしっかり連動させていくことが必要です。